ロストワールド(1)

失われた世界を求めて〜過去への旅

198X年、日本。そこにはアニロボオタクにとって理想郷ともよべる世界が広がっていた。ガンダム類似品アニメ登場以降はデパート、オモチャ屋、小さな模型店など、どこにいってもアニメ模型は大量にあつかわれていた。さらには酒屋なんかも副業としてアニメロボット模型をあつかっているところがあったくらいだ。当時わたしは地方に住む高校生だった。田舎から片道10キロの道のりを街の高校までかよっていたのだが、当然学校帰りには続々と発売される新製品を求めデパートや模型店に毎日のようにたちよる。あの頃はそれがあたりまえであったがいまから考えると毎日がイベントであった。人類の長い歴史の中でもアニロボモデラーにとって最も理想的な世界が広がっていたことはいうまでもない。

そして、あれから15年・・・・・・・・・・

久しぶりに田舎の土地をふんだ私はかすかな記憶の糸をたどり高校時代に立ち寄った模型店などまわり始めた。

かつてあったデパートなどはすでに半分ちかくとり壊されている。残っているところももう模型などはあつかっていないようだ。

毎日のように通ったにぎやかな商店街も不況のあおりをうけてどこもシャッターをおろしている。人々は皆何でもそろう巨大なマンモスショッピングセンターのほうに車で買い物にいくのだ。(これ田舎の常識)

小学校時代いつも人でごったがえしていたものだが、たかが20年でここまで世の中というのはかわるのかと痛感されられる。

私は自転車をはしらせる。かすかな記憶の光を求めての思い出の旅だ。

高校時代によく立ち寄ったもう名前もわすれてしまった模型店。

一方はもぬけの殻。そのすぐ近くのもう片方はしまっているがすでに模型からは足をあらっているようだ。

中学時代は町までなかなか遠出することがでなかった。比較的近い2キロくらいのところにある模型屋はいまだに生き残っていたがとても入る気にはなれなかった。というのも小、中学生時代そのお店はこまめにチェックしていても新製品(ガンプラ)を購入することができなかったからだ。そのお店のおじさんはいつもお客を選んで商売をしていてガンプラが入っても店頭にならべることはなく、問い詰めても「今日は入荷しなかった。」と返される。自分の気に入ったお客さんだけにいつも隠れて売っていたようだ。(売ってもらうには入荷する現場をおさえる以外に方法はなかった。)そのことを知った私は小学生ながら、大人の世界にも小学生レベルのえこひいきがあり、なおかつ薄汚れた大人げない感情が存在することを知る。

こちらは当時地元では有名だった模型店TOM-TOM。当時かなりのポリシーを感じさせるお店だった。右のTOM-TOM2は私が東京へ上京後オープンしたが、現在はしまっていた。まだ店を開けているときもあるような空気が感じられる。

TOM-TOM1号店はすでにもぬけの殻。模型コンテストが開かれていた頃がなつかしい・・・。ちなみにわたしがガウォークをはじめて購入したのもここだった。当時存在していた半額コーナーもいまでは幻。

こちらは私が上京後にオープンした大型模型店「ミュルサンヌ」。ミニ四駆からガレージキットまであつかっているがやはり不況のため雰囲気としてはぎりぎりの経営のようだ。数年前にたちよったときよりも明らかに衰退しているように感じられる。

現在わたしの地元ではいちばん居心地のよい模型屋さんといっていいだろう。

小学校時代、父に連れられてきてその存在をはじめて知った「フジ模型」。

里帰りするたびに気にはとめていたがいつも閉まっていた。

今回もいってみると閉まっていたが翌日また行くとあいていた。感動した。

早速、中に入ってみると当時のバイトの女の子達はいないもののおばちゃんはしっかりいた。これにも感動した。しかし品揃えはいまひとつだった・・私的に・・。そういえばこの店は当時からAFVが中心の店だったな・・。

翌日また商店街にたちよってみた。するとどうだろう、ほとんどのお店が店をあけていた。こんな光景をみたのは何年ぶりか・・・

おそらく意識的に店を開けていこうという商店街の人たちの不況に対する活動のようだ。この光景にはすこし驚いた。

ひとりではどうにもならなくても皆が活気を呼び起こそうという意識で活動をつづければお客さんもすこしづつもどってくるのではないだろうか?なんでもそろうマンモスショッピングセンターで奴隷のようにモノをかわされる・・・・そんな毎日はいやだと心の奥底で消費者も気づいているのではあるまいか・・・?

ロストワールド 失われた世界を求めて〜過去への旅 第一回 終わり  次回は実家に生き残っていた模型書籍を紹介するよ!!おたのしみに

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